【頓服薬】何回分まで認められるの?【頓服薬】の取扱いについて薬剤師が解説

食前や食後など決まった服用時点があるわけではなく、症状が出たときや必要性があるときに使用する頓服薬

頭痛時や便秘時など頓服薬の使い方は様々ありますが、1度の処方で何回まで認められると思いますか。

頓服薬100回分という処方は問題ないのでしょうか。

今回は頓服薬の取り扱いについて解説します。

頓服薬の処方に基準はあるの?

頭痛でよく使用するから頓服薬を多めに

処方して欲しいという患者さんがいたんだけど・・・

何回分まで処方してもらえるのかな?

頓服薬の処方については明確な基準などがないです。

一応、処方量の目安はありますので解説していきますね。

頓服薬の目安は1日2回程度

【頓服薬】の処方量の目安については療養担当規則において以下のように記されています。

頓服薬は、1日2回程度を限度として臨時的に投与するものである(昭和24年10月26日保険発310号)

これ以外に明確に頓服薬について記載されたものはなく、頓服薬の取り扱いについては様々な見解があるのが現状です。

 

これを基準として考えると「頓服薬1日3回」というのは認められないとなりますね。

ただ、あくまで目安なので審査が通らないともいえません。

回数は処方日数とのバランスを考えながら判断

頓服薬の処方量の目安は “1日2回程度を限度とする” とありますが、1回の処方で何回まで認められるかは明確な基準がありません。

処方回数の目安については、“処方日数とのバランスを考えながら判断する” という見解がなされています。

1日2回程度を基準として考えると、処方日数が7日分であれば【頓服薬】は14回分程度までということになります。 

頓服薬の投与回数の実際

頓服薬の回数は10回分まで、いやいや14回分でも返戻なかったよ!

頓服薬の回数については、いろいろ話を聞きます。

では、実際はどうなのでしょうか。

東京や埼玉では原則、頓服薬は10回分まで、関西方面では14回分まで認められるといった事例や、なかには30回分でも審査の対象にならなかったということもあるようです。

 

結局のところ社会保険診療報酬支払基金(支払基金)や地区ごとの国民健康保険団体連合(国保)における判断によるということになると考えられます。

頓服薬の処方回数は、都道府県ごとにある程度の目安がありますが、全国的に統一されたものはないため、これまでの経験則により処方回数を自制しているのが現状です。

毎日、使用するのであれば頓服ではない?!

【頓服薬】として処方されているが、慢性的に痛みがあり毎日、鎮痛剤を服用しているといった場合では、【頓服薬】ではなく「内服薬」として処方されてもおかしくはありません。

このような場合には、処方医へ疑義照会をするなどして患者さんにとって有効かつ安全な服用方法を考える必要があります。

これまで頓服薬の回数について触れてきましたが、そもそも使用回数が増えるということは症状が悪化しているなど何らかしらの原因が疑われます。

 

この記事が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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