老化を防ぐには!?沈黙の臓器【腎臓】が鍵となる!!

腎臓は尿を作ることだけが役割だと思われている方も多いかもしれません。

沈黙の臓器といわれる腎臓ですが、その役割は多岐にわたるもので老化や寿命に大きく関わっているといわれています。

今回は、重要な臓器である “腎臓” に関する話です。

多岐にわたる腎臓の役割

腎臓の役割は全身をめぐる血液が受け取った老廃物を、ろ過機能で浄化し尿として排泄させるだけではありません。

他にも “体内の水分調整”、“血液の酸・アルカリの調整”、“ホルモンの分泌”、“骨の強化に関わるカルシウムやビタミンDの吸収や促進” など多岐にわたります。

 

腎臓が放出するエリスロポエチン(EPO)

腎臓が放出するホルモンで “エリスロポエチン(EPO)” というものがあります。

体内の酸素が不足してくると、このエリスロポエチンを放出して酸素を運ぶ赤血球が増産され、体内に効率よく酸素が運ばれるようになっています。

“エリスロポエチン” は赤血球を増加させる効果を持つことから持久力向上をさせる目的でドーピングで問題となったこともあります。

慢性腎臓病など腎臓の機能が低下すると、このエリスロポエチンが十分に放出されないため赤血球が不足し貧血となることがあります。

 

さまざまな臓器と密接に関係する腎臓

前述のとおり、腎臓はろ過機能により尿を生成するだけでなく、エリスロポエチンを放出して体内の酸素が不足しないように調整しています。

また、腎臓は、心臓や肝臓、肺など他の臓器とも密接に関わっていることがわかっています。

ですので、腎臓の機能が悪化するとそれに伴い他の臓器も悪化するということはよくあることなのです。

 

腎臓そして寿命と大きな関わりがある “リン”

“リン” は “カルシウム” とともに骨を構成するミネラルでなくてはならない栄養素です。

“リン” が不足すると骨がもろくなるだけでなく呼吸不全や心不全といったことを引き起こす可能性があります。

この “リン” は腎臓が正常に機能することによって体内に適切な量を保つようになっています。

 

腎機能の悪化により “リン” が問題を引き起こす

“リン” は骨を構成する成分などとして重要なもので、腎臓が正常な状態であれば余分な “リン” は尿中に排泄されるようになっています。

しかし、腎臓の機能が低下すると “リン” の排泄が遅れ血液中の “リン” の濃度が上がり動脈硬化を引き起こす原因となります。

また、全身に炎症を引き起こすきっかけとなり、細胞にダメージを与えて老化が進む原因となります。

 

現代人は “リン” の摂り過ぎが問題

肉や卵など “リン” は、さまざまな食品に含まれています。

また “リン” は加工食品や冷凍食品などに食品添加物として大量に含まれています。

そのため、加工食品などを多く摂取している方は  “リン” の摂り過ぎが問題となります。

前述のとおり、過剰な “リン” は老化を引き起こす原因となります。

 

腎臓の機能を悪化させないために

腎臓は沈黙の臓器ともいわれ、状態がよほど悪くならないと自覚症状が現れません。

腎臓の機能低下は年齢を重ねることで誰でも起こることですが、高血圧や糖尿病などは腎臓の機能低下を加速させてしまいます。

腎臓の機能は悪化してしまうと元の状態にもどすことはかなり難しく、少しでも早く対策し機能の低下を防ぐことが重要となります。

日本において、2020年時点で人工透析を受けている方は35万人で高齢化などにより今後さらに増えるといわれています。

 

糖尿病や高血圧は腎臓にとって大敵

腎臓にある老廃物や余分なものをろ過する糸球体というところにある血管は、とても細い毛細血管というもので構成されています。

糖尿病などで血糖値が高くなると、血管に過度な負担がかかり腎臓のろ過機能が低下してしまいます。この状態が続くと毛細血管は壊れ、元の状態には戻らなくなってしまいます。

高血圧も毛細血管にとっては良くないことで、血圧が高い状態が続くと毛細血管は壊れてしまいます。

 

毎日の尿のチェックが大切

みなさんは、尿のチェックを毎日しているでしょうか。

尿の色や匂いは、腎臓の状態を知る手がかりになります。

正常な状態の尿は透明~やや黄色くなります。明らかに尿の色が濃い、濁りがある、また匂いが強いといった場合には注意が必要です。

水分を大量に摂取した場合には、一時的に尿の色がいつもより薄くなることがありますが、ほとんど無色透明な尿が続くような場合には糖尿病の可能性も疑われます。

便は便秘の人であれば出ないこともありますが、尿は毎日出るものです。

1日1回は尿の色やにごりをチェックするようにしましょう。

こまめに水分補給、そして冷えに注意

身体の水分が不足すると血液がドロドロの状態になり、腎臓の血管などに過度な負担をかけることになります。

水分補給は一度にたくさん摂取するのではなく、コップ1杯程度の水分をこまめに摂取するようにしましょう。

また、腎臓は冷えに弱い臓器です。

冷える冬の時期などは、腎臓がある腰回りは冷やさないようにしましょう。

東洋医学では “人の人生は腎に始まり、腎に終わる” ともいわれます。

腎臓をいたわることで骨粗鬆症や精力減退、耳鳴り、薄毛が改善するともいわれます。

 

 

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました