【ビタミンD】不足で鬱に?!現代人が不足しがちな【ビタミンD】そして【ビタミンK】との関係

【ビタミンD】は日光を浴びることで、わたしたちの体内で合成できるビタミンですが、現代人は十分な日光を浴びている人が少なく、多くの人が【ビタミンD】が不足しているといわれています。

骨を丈夫にすることで有名なビタミンですが、新型コロナウイルスの重症化を防ぐ可能性も指摘されています。

また、【ビタミンD】は鬱などの精神疾患との関りも?!

今回は日本人の80%が不足しているといるといわれる【ビタミンD】について、そして【ビタミンD】と深い関わりのある【ビタミンK】についての話です。

 

現代人は80%の人が【ビタミンD】不足?!

新型コロナウイルスの影響もあり、外に出る機会も減っているかもしれません。十分な日光浴できてますか?

日光浴?

紫外線でシミやそばかすが気になるから、なるべく日に当たらないようにしてるけど・・・何か問題があるの?

確かに、女性は特に紫外線が気になりますよね。

日光浴がというよりも、それによって体内で作られる【ビタミンD3】が重要なんです!

【ビタミンD3】が不足すると肥満になったり、さらにうつになったりする危険性があるかもしれません。

シミやそばかすなども嫌だけど、肥満や鬱になったりするはもっと嫌!!

 

現代人は十分に日光浴ができていない

2016年、慶応大学の研究チームが日本人の成人女性において血液中の【ビタミンD】の濃度を測定したところ、約80%の人が基準値に達していなかったというデータがあります。

女性は紫外線によるシミやそばかすといった肌のトラブルを避けるために、日に当たることを避けているというケースが多くみられます。

また、新型コロナウイルスの影響もあり外出自粛など女性に限らず、多くの人々が外に出て十分な日光浴ができていないと推測されます。

十分な量の【ビタミンD】を生成するには、夏季であれば30分ほど、冬季であれば1時間ほどの日光浴が必要といわれています。

皆さんは十分な日光浴ができているでしょうか?

日光浴は、直射日光が当たる場所でなくても木陰などの日陰でも効果があります。

ただし、UVカットの化粧品を使用した場合やUVカットされているガラス越しなどの日光浴では効果が弱まってしまいます。

 

冬は “うつ病” を発症するリスクが高い?!

冬になると、何となくやる気が起きないといった “うつ症状” の人が増えるというのを聞いたことがあるでしょうか?

冬は日照時間や紫外線量が減り、日光浴による【ビタミンD】の生成量が少なくなる傾向があります。

【ビタミンD】は、幸せホルモンといわれる “セロトニン” を合成するのを促す働きがあり、【ビタミンD】の不足は “セロトニン” の不足を招き “うつ症状” が現れやすくなる危険性があります。

うつ病の治療薬の多くが、この “セロトニン” に関するものです。

うつ病は様々な要因が複雑に関わっていますが、【ビタミンD】の不足は重要な要素のひとつなのです。

 

日差しの多い南国で暮らす人ほど陽気な人が多いなんていわれたりしますが、これは日光浴により【ビタミンD】が十分に生成されていることも影響しているのかもしれませんね。

 

肌の色が濃い人は、ビタミンD3を皮膚で産生するのにより多くの時間がかかります。
黒人と白人を比較した場合に同じ量のビタミンD3を生産するのに黒人では白人に比べて6~30倍も日光を必要とするともいわれます。

 

肝油などを上手に使って、【ビタミンD】を補充

【ビタミンD】不足は気になるけど、紫外線による肌への影響が気になるという人も多いかと思います。

そのような場合には、サプリメントで上手に【ビタミンD】を補充するようにしましょう。

【ビタミンD】を補充するサプリメントの代表的なものとして、“肝油” があります。

“肝油” とは、タラやサメなどの魚の肝臓から抽出した黄色の脂肪です。

ビタミンDのほかにもビタミンAも多く含まれています。

大人はもちろんのこと、子供にも安心して使用できますので特に成長期のお子さんにおすすめです。

イチゴ味など、摂取しやすいように味が付いているものもありますので、お菓子のようにたくさん食べてしまわないように用法用量は必ず守りましょう!

 

“くる病” というビタミンD不足によって現れる症状は古くから知られていましたが、ビタミンDが “くる病” の原因だと最初に科学的に説明されたのは1950年でした。

“くる病” とは主に成長期の小児において現れるもので、脚の骨が曲がりO脚になる、歯が弱くなり欠ける、関節などが腫れるといった骨や歯などに関係する症状が特徴です。

成人の “くる病” は「骨不足」という意味で骨軟化症という違う名前で呼ばれていました。

 

“ビタミンD” が食欲をコントロール?!

熊が冬眠準備に入るシグナルのひとつに、“ビタミンDの血中濃度” が関係しているといわれます。

日照時間が減ることで体内のビタミンD濃度が減少し、冬が近づいていることを知らせます。これによって冬が来る前に、たくさん食べて体内に脂肪を蓄え冬眠に備えるのです。

“食欲の秋” なんて言ったりもしますが、人間にも熊と同じようにビタミンDの血中濃度が下がることによって食欲が増している可能性が指摘されています。ビタミンDが、わたしたちの食欲をコントロールしているのかもしれません。



 

骨を丈夫にするには【ビタミンK】も必要

【ビタミンD】は腸からカルシウムの吸収を促し、骨を丈夫にするのに重要なビタミンです。

食べ物から吸収されたカルシウムは骨や歯に定着しないと意味がありません。

骨や歯に、カルシウムを定着させるのを促すのが【ビタミンK】なのです。

【ビタミンD】によってカルシウムの吸収が高まるのに伴い、【ビタミンK】の需要も高まります。

骨などを修復するときにMGP(matrix gamma-carboxy gluamic acid)というカルシウム濃度を調節するタンパク質があり、このMGPが活性化(カルボキシル化)されるときに【ビタミンK】が必要になります。

このように【ビタミンD】と【ビタミンK】は相互に作用することで、わたしたちの骨や歯を丈夫に保ってくれています。

【ビタミンK】が不足した状態では、【ビタミンD】の過剰症が現れやすくなるので注意が必要となります。

 

【ビタミンK】が不足することは、ほとんどない?!

【ビタミンK】は、わたしたちの腸内でも合成されるビタミンであるため通常は不足することはあまりないものだといわれます。

ただし、抗生物質の長期使用などによって腸内細菌が乱れ、【ビタミンK】が十分に合成できなくなることがあります。

また、女性において閉経後は女性ホルモンの変化などによって骨密度が減少し、それに伴い【ビタミンK】の需要も高まり不足気味になることもあります。

 

ビタミンKは骨を丈夫にするのを助けてくれたりと、わたしたちの身体にとって重要なものですが、ワルファリン(血液凝固阻止薬)を服用されている場合には注意が必要です。

ビタミンKはワルファリンの効果を弱めてしまいますので、ワルファリンを服用されている人は、大量にビタミンKを摂取することは避けなければなりません。

新生児は、腸内細菌による【ビタミンK2】の産生が十分にできません。そのため生後1ヵ月までは【ビタミンK2】を含んだシロップ剤を投与することが勧められています。また、粉ミルクにも【ビタミンK】が含まれており、新生児における【ビタミンK】の不足を予防しています。

 

【ビタミンK】を多く含む、スーパー栄養食『納豆』

【ビタミンK】は脂溶性ビタミンであり、さらに大きく分けて “ビタミンK1” と “ビタミンK2” があります。

“ビタミンK1(フィロキノン)” はホウレン草などの植物に多く含まれています。

“ビタミンK2(メナキノン)” は卵黄や乳製品に含まれています。また微生物によって合成されるため、わたしたちの腸内細菌によっても合成されます。

【ビタミンK2】は、チーズや卵の卵黄、バター、肉類に含まれていますが、なかでも納豆には非常に多く含んだ食品です。

納豆をよく食べる人では、ほとんど食べない人に比べて骨折することが少ないというデータもあります。

特に女性に多くみられる骨粗鬆症に予防に『納豆』は積極的に摂取したい食品です。

 

“ビタミンK2” が肥満予防に効果?!
【ビタミンK2】にはアディポネクチンを増やし、内臓脂肪を低減させメタボリックシンドロームの発生を予防するという報告もあります。『納豆』には良質な大豆たんぱくも含まれダイエット食としても優秀な食品でもあります。
【ビタミンD】にも脂肪を溜め込みにくくする作用があるとされ、合わせて摂取することで肥満予防に効果的です。



 

 

この記事が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

最後までご覧頂きありがとうございました。

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