コロナ重症化を防ぐ?!注目を浴びる【ビタミンD】どんな働きがあるの?

世界各国で猛威を振るっている新型コロナウイルスですが、この感染症の重症化に【ビタミンD】が関係しているのではということが言われています。

【ビタミンD】は、“骨に関係するビタミン” としてよく知られていますが、それ以外にも重要な働きをしていることがわかっています。

アメリカでは【ビタミンD】の効果があり過ぎて病人が減り、製薬企業などが儲からなくなってしまったなんていう話も!

注目を浴びる【ビタミンD】の基本的な性質についての話です。

 

【ビタミンD2】と【ビタミンD3】

突然ですが、【ビタミンD】はどんな働きがあるかわかりますか?

【ビタミンD】?!

骨に関係するビタミンでしょ!?

骨粗鬆症の治療薬にもなっているよね。

正解です!

では、“ビタミンD2”と“ビタミンD3”の違いは何でしょう?

“D2”と“D3”??

ん~わからない・・・

では、“ビタミンD2”と“ビタミンD3”の違いを含め、

【ビタミンD】の基本的な性質について解説しますね。

 

植物由来の“D2”、動物由来の“D3”

【ビタミンD】は脂溶性ビタミンに分類され、カルシウムの吸収などに関係するビタミンです。

またビタミンDは、キノコに多く含まれる植物由来の “ビタミンD2” と人など動物の体内などに多く含まれる動物由来の “ビタミンD3” が存在します。

【ビタミンD】が最初に知られたのは、キノコに紫外線を照射することで生成される “ビタミンD2” でした。キノコや菌類を意味する “Ergot” からErgocalciferol(エルゴカルシフェロール)と呼ばれるようになりました。

後に、人体内のある種のコレステロールに紫外線を照射することで、“ビタミンD3” のCholecalciferol(コレカルシフェロール)が生成されるということが判明しました。

わたしたちの体内で重要な働きをするビタミンD3は、ビタミンD2に比べて4~16倍の効力があるといわれます。

骨粗鬆症に使用される医薬品やサプリンメントとして販売されているものは、そのほとんどが “ビタミンD3” を含んだものです。

ちなみに、ビタミンD1はビタミンD2の混合物に誤って名付けられたものです。後にビタミンDではないということが判明したため、ビタミンD1というものはありません。

 

ビタミンDは “ビタミン” じゃない?!

【ビタミンD】は腸からのカルシウムの吸収を高め、骨を丈夫にするといった働きだけでなく、免疫機能を高めたり、筋肉を増強する作用、うつ病などの精神疾患などの発症にも関与しているといわれています。

このように、【ビタミンD】は体内において、さまざまな働きに関係することから生理活性物質であるホルモンの一種として扱われることもあります。

“ビタミンA” も【ビタミンD】と同様に、さまざまな作用があることからホルモンの一種として扱われることもあります。

 

両生類、爬虫類、昆虫類は冬季が近づきビタミンDの濃度が低くなると、体液が凍ってしまうのを避けるために血糖値や血圧をあげて体液の氷点を下げるという仕組みがあります。

自動車の不凍液にもエチレングリコールという糖類が含まれ、凍結を防いでいます。

人間にも似たような仕組みがあり、厚生労働省の研究班によりビタミンDを積極的に摂取することにより血糖値の上昇を抑え、糖尿病が予防できる可能性があるといわれています。

 

人間は【ビタミンD】を合成することができる

わたしたち人間は、日光を浴びることによって体内で【ビタミンD】を合成することができます。

十分な量の日光を浴びていれば、必要とされる量の90%近くは生成することができるといわれています。

また、食品からも【ビタミンD】は摂取することができ、“ビタミンD2” はシイタケに多く含まれ “ビタミンD3” は魚類に、なかでも“鮭” や “さんま” に豊富に含まれています。

十分な量の【ビタミンD】を生成するには、夏場は30分ほど冬場は1時間ほどの日光浴が必要といわれます。

 

日光に当たり過ぎるとビタミンDが大量に生成され過剰症になってしまうのでは?、と心配されるかもしれませんが、ある一定の量以上は生成されないので大丈夫です。

人類史上、日光に当たり過ぎてビタミンD過剰症になったという報告はありません。

 

【ビタミンD】が不足するとコロナ重症化?!

おもに【ビタミンD】は骨の形成に重要な働きをするものであり、欠乏することで骨が弱くなったり、小児期における不足は発育障害となる可能性もあります。

わたしたちの体内で重要な働きをしている【ビタミンD】ですが、欧州各国のデータ分析により新型コロナウイルスの感染によって重症化していた人では、血液中の【ビタミンD】濃度が低かったというものがあります。

【ビタミンD】は免疫機能においても重要な働きをしていることがわかっており、新型コロナウイルスの感染症を含め、さまざまな感染症において密接な関係があるのではということが指摘されています。

 

インフルエンザにおいても、ビタミンDを積極的に摂取した人ではインフルエンザに罹る割合が顕著に低かったというデータがあります。

冬場に風邪やインフルエンザなどの感染症が流行するのは、日光浴により合成されるビタミンDの量が減少するのも原因のひとつとして考えられています。

 

女性は特に【ビタミンD】不足の人が多い?!

2016年、慶応大学の研究で、日本の成人女性において血液中の【ビタミンD】の濃度を測定したところ、約80%が不足状態にあるというデータが出ています。

日光浴など皮膚に十分な日光を浴びることによって【ビタミンD】は十分な量を体内で生成することができます。

ただ、特に女性においては紫外線によるシミなどを気にして、あまり日光を浴びないようにしている人が多くみられる傾向にあります。

十分な量の【ビタミンD】を生成するには、夏場は30分ほど冬場は1時間ほどの日光浴が必要といわれます。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、外出自粛などが呼び掛けられ、女性に限らず多くの人々が十分な日光に浴びていないことが指摘されています。

 

摂り過ぎはよくない?!

【ビタミンD】は脂溶性ビタミンに分類されるビタミンであるため、過剰に摂取すると脂肪組織などに蓄積してしまう可能性があります。

【ビタミンD】が過剰になると血液中のカルシウム濃度が上昇し、肝機能障害や腎機能障害、高血圧などいった過剰症の症状が現れる危険性があります。

ただ、通常であれば【ビタミンD】の過剰症は医薬品やサプリメントで示されている用量の何倍もの量を長期間に渡り摂取しなければ起こらないといわれています。

現代の日本においては多くの人が【ビタミンD】が不足しているといわれ、また40%の人に至っては深刻な不足状態にあるともいわれています。これは、日本に限ったことではなく、世界各国で【ビタミンD】の不足状態にあります。

ヨーロッパにおいては、【ビタミンD】を日常的に摂取するように国や医師などが推奨しています。

【ビタミンD】は、日光に当たることによって、わたしたちの体内で生成されるものですが、現代人は、あまり日光に当たらない生活様式となっており、意識して摂取した方がいいビタミンなのです。

 

1930年代、アメリカでビタミンDが身体に良いという噂が広まり、多くの人がビタミンDを積極的に摂取するようになったら、病人の数が減ってしまい病院や製薬企業などの売上が下がり破産しそうになりました。

そこで、製薬業界などがビタミンDの過剰摂取は問題があると謳い、普及を阻止したなんて噂があります。

信じるか信じないかはあなた次第です。



 

 

 

 

 

この記事が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

最後までご覧頂きありがとうございました。

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