“腸は第2の脳”というのを聞いたことはありませんか?
脳は腸が進化した器官であるというような話もあります。
わたしたちが考えて行動することは脳ではなく、腸が支配しているかもしれません。
そんなことはないでしょ!と思われる方もいるかもしれませんが、腸とわたしたちの思考は密接に関わっているのです。
腸内細菌のことを知らないと幸せになれないかもしれませんよ。
今回の内容は “腸内細菌と思考” についてのお話です。
【腸は第2の脳】わたしたちの思考は腸内細菌が支配している?!
腸と脳の関係
わたしたちの脳のルーツは腸にあるといわれるのを知ってますか?
脳と腸が関係している?
まったく想像ができないけど・・・
脳をはじめとして、肝臓や胃などの臓器も
腸が進化してできたといわれています。
いろいろな臓器が腸が進化したものだなんて
信じられない!!
脳は腸が進化してできた?!
脳は神経細胞によって神経回路というものが形成されています。
神経回路のなかには神経細胞が特殊化した “ニューロン” と呼ばれるものがあります。
この “ニューロン” はさまざまな情報を送ったり受け取ったりと
重要な働きをします。
この “ニューロン” は脳を持たないクラゲやイソギンチャクのような腔腸動物の腸の中で誕生しました。
つまり、わたしたちの脳のルーツは腸にあったということです。
腸には1億個もの神経細胞がある!
人間の脳には1000億個ともいわれる神経細胞があり、それぞれがネットワークをつくっています。
腸にも神経細胞があり人体のなかで2番目に多く、その数は1億個ともいわれ腸管のまわりを覆いネットワークをつくっています。
このように、腸のなかにも多くの神経細胞が存在し、それぞれの細胞がさまざまな情報をやり取りしているのです。
古くから腸と気持ちがつながっていることがわかっていた?!
日本の慣用句のには『腸』が関係しているものがいくつもあります。
腸が煮え返る・・・どうしようもないほどに腹が立つ
断腸の思い・・・激しくつらい思い
腸が腐る・・・精神が腐る
このように『腸』を含んだ慣用句は“気持ち”を表したものが多く古くから人々は
腸と気持ちがつながっていることをわかっていたのかもしれません。
脳と腸はつながっている!脳腸相関とは?
不安なことや嫌なことがあったときに、
お腹が痛くなると聞いたことありませんか?
人前で発表したりするのが苦手で
そんな時は緊張でお腹が痛くなることあるなぁ
それは脳と腸がつながっているからです。
旅先で便秘になるというのも同じ原理なのです。
なるほど、不安や緊張などストレスはやっぱり良くないんだね。
逆に考えれば、腸の調子が良くなれば
ストレスを軽減することが可能ということです。
腸が元気になれば幸せになれるかもしません。
腸が元気になれば幸せに?!
いったいどういうこと?
脳腸相関とは?
脳と腸にはそれぞれ数多くの神経細胞があり、互いの神経細胞は迷走神経というものでつながっており、双方向に情報交換をしています。
このような脳と腸の関係を “脳腸相関” といいます。
脳と腸は密接につながっており、脳で感じたストレスは腸へ直接伝えられ下痢や便秘といった症状をもたらします。
いつも何となくお腹の調子が悪いというひとは、日々のストレスが引き起こしているものかもしれません。
ストレスと感じるとお腹が痛くなるだけでなく、
おならが臭くなるという研究報告もあります。
これは腸内の悪玉菌の増加が原因です。
幸せの源 “セロトニン”
“セロトニン”という脳内にある神経伝達物質はわたしたちに幸せを感じさせてくれるホルモンの一種です。
“セロトニン”には心身や自律神経のコントロールをする働きがあります。
“セロトニン”が減ると怒りやすくなりなり、いわゆる「キレやすく」なります。
自律神経も“セロトニン”が関係しており、よく眠ることができずに昼間ぼんやりしてしまうというのは“セロトニン”の減少による自律神経の乱れです。
“セロトニン”が不足すると、うつ病や不眠症を引き起こす可能性があり、うつ病の治療薬としてセロトニンの量を増やすものもあります。
“セロトニン”は気持ちを奮い立たせ、やる気を起こす働きがあります。
逆境のときなどに、やる気を起こさせてくれる心強い物質なのです!
睡眠にも“セロトニン”が関係していて、自然な眠りを誘う「睡眠ホルモン」といわれる“メラトニン”は“セロトニン”から生成されます。
つまり、“セロトニン”が不足すると“メラトニン”も生成されず、自然な眠りにつけないので、身体は疲弊して
幸せな状態から遠ざかるといった悪循環になります。
幸せの源 “セロトニン” は腸内細菌がつくる!
幸せホルモンといわれる“セロトニン”は、食物に含まれるトリプトファンという必須アミノ酸から合成されます。
“セロトニン”はそのままの状態で吸収して脳に運ばれるわけではありません。
食物から取り込まれたトリプトファンは、腸内細菌の働きによって、5-HTPという前躯体というものに変えられ、それが脳内に運ばれて“セロトニン”が合成されます。
つまり腸内細菌が幸せホルモンの源をつくっているのです。
快感や興奮などを増やし意欲を高めてくれるドーパミンという物質も
腸内細菌が少ないと増えないという研究報告もあります。
腸を元気にして、幸せに!
幸せホルモンの“セロトニン”は食物に含まれるトリプトファンから生成されますが、だからといってトリプトファンを多く食品を摂取すればよいわけではありません。
“セロトニン”の源となる物質は、腸内細菌がつくりだすもので、腸内細菌が少ないと原料となるトリプトファンを多く含む食品を摂取しても増えないのです。
例えるならば、小さな工場(腸内細菌が少ない状態)では原料(トリプトファン)がいくらあっても作る製品の量には限りがあるということです。
腸内環境を整える食物繊維を多く含む野菜や果物などを積極的に摂取し、腸内細菌が喜ぶ状態にしてあげることが、わたしたちの幸せにもつながっているのです。
腸内細菌が喜ぶ環境をつくることが、わたしたちの幸福感にもつながります。
お互いにとって良い関係となるように、腸内環境の改善に取り組みましょう!
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この記事が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。